【事例】骨粗しょう症性椎体骨折で障害基礎年金2級 60代女性

障害年金受給事例(骨粗しょう症性椎体骨折)

障害年金受給の概要

【傷病名】骨粗鬆症(骨粗しょう症)性椎体骨折
【性別・年齢層】女性・60代
【結果】事後申請で障害基礎年金2級
【エリア】北見・網走地区

最初のご相談は、「慢性呼吸不全」により障害年金を受給できないかという内容でしたが、お話をうかがう中で背骨の骨折歴が分かったため、より受給の可能性が高い「骨粗鬆症性椎体骨折」の申請もあわせて行いました。

相談から請求までのサポート内容

就寝時には酸素濃縮器をつけていらっしゃるとのことですが、最近では家の中の移動で呼吸が乱れてしまい日中も酸素濃縮器をつけることが多くなったため、受給の可能性や申請方法についてご本人様からご相談をいただきました。

相談会には、ご家族と車いすでいらっしゃいました。
外出する時は、酸素濃縮器は外しているものの、車には積んで出かけるようにしているとのことでした。ゆっくりでも少し歩くと息が切れてしまうため、車いすが置いてある施設の場合は利用するようにしているとのことでした。

呼吸器疾患の認定基準では、常時酸素吸入を行っている場合は3級相当とされていますが、初診日が国民年金加入時のため障害年金を受給するには2級である必要があります。
※相談当初は就寝時のみでしたが、申請の準備をしている間に常時の酸素吸入に変更になりました。

初めにお話をうかがった時は、息が切れるから車いすを使っているとおっしゃっていましたが、杖もお持ちでしたので、普段の歩行状況を確認したところ、背中の骨を折ったことがあることが分かりました。

その後、腰に痛みがあったため病院で診てもらったけれど、手術はできず薬で痛みを抑えていたり、さらには股関節にも痛みがでるようになり、足を上げることができず、歩行も困難であるとのことでした。

股関節に力を入れることができないため、立ったり座ったりも難しく、様々な不便をされていました。息切れがなくても車いすがあった方が便利であり、屋外では誰かの支えがないと歩くことはできないとのことでした。
そのため、呼吸器障害よりも肢体障害での可能性が高いと判断しました。

すでに呼吸器障害の診断書は病院に依頼をしているとのことでしたので、追加で肢体障害の診断書を作成いただくことにしました。ところが、骨粗鬆症は障害年金の対象傷病ではないとの理由で、作成を断られてしまいました。

障害年金は、病名で支給が決まるものではなく「どれだけ働くことや日常生活に不便があるか」による実態で審査されます。

例えば、同じ骨粗鬆症という病名でも、骨祖鬆症が原因による骨折等のため歩行が困難になり日常生活に支障がでている人もいれば、通常の生活が送れている人もいらっしゃいます。

この点を手紙にまとめ改めて再度作成をお願いしたところ、歩行や階段・日常生活で不自由な点など、現在の状況がしっかり記載された診断書を作成していただくことができました。

請求の結果

肢体障害で障害基礎年金2級で受給が決まりました。

この事例の特徴

ご本人様は当初、呼吸器での障害年金申請を考えており、肢体で受給できるとは考えてもいなかったようです。

一般的に、“肢体障害=手足の切断や身体麻痺” というイメージが強いのかもしれません。しかし、切断や麻痺がなくとも就労や日常生活の動作に支障が出ることがあり、障害年金を受給できる可能性があります。

「自分の場合はどうだろうか?」と思った方は是非一度ご相談ください。