【事例】中度の知的障害(精神遅滞)で障害基礎年金2級 30代男性

障害年金受給の概要

【傷病名】中度の知的障害(精神遅滞)
【性別・年齢層】男性・30代
【結果】事後重症で障害基礎年金2級
【エリア】北見・網走地区

相談から請求までのサポート内容

自立支援事業の支援員様から、不支給の結果に対してどのように対応するのが良いかご相談をいただいたのが最初でした。

不支給の原因は、診断書の内容が本来の症状より軽く記載されており、日常生活に支障はないと判断されたことでしたので、診断書を取り直し、改めて申請することをアドバイスさせていただきました。それから半年ほど経ってからご連絡があり、お手伝いさせていただくことになりました。

現在の生活状況を確認するため支援員様にお話をうかがったところ、ご本人様はどんな質問に対しても「はい」「できます」と答えてしまいがちとのことでした。また、就労継続支援B型事業所の支援員様にも普段の様子をうかがったところ、日頃の作業において「分かった」と理解をしめすものの、作業が止まっていることが度々あるため、声かけなどのフォローが欠かせないことが分かりました。

以前とは別の病院を受診するということでしたので、医師やカウンセラーにはあらかじめこれらの傾向があることをお伝えして、診察・面談を行っていただきました。その結果、現在の状態がしっかり記載された診断書ができあがりました。

一般的に2回目以降の申請は、1回目の申請書類が年金機構に残っているため、障害年金を受給するための審査が厳しくなると言われています。そのため、1回目の申請書類と矛盾がないよう、慎重に「病歴・就労状況等申立書」を作成する必要がありました。

また、1回目と今回の診断書では「日常生活能力」の内容が大きく異なります。知的障害は時間の経過で大きく悪化する傷病ではないため、ご本人の傾向を説明し、それを裏付けるような出来事について詳しく記載しました。

請求の結果

障害基礎年金2級で受給が決まりました。

この事例の特徴

知的障害の方の中には「質問に対して誘導されやすい」方がいます。今回は、医師の質問内容をしっかりと理解しないまま「はい、できます」「はい、そうです」と答えてしまい、本来の症状より軽い内容の診断書となり不支給となったケースでした。

支援員様が不支給の結果に疑問をもち、ご相談いただけました。再度の申請を諦めずに、障害年金受給に必要な情報をご本人様やご家族に提供したことが、今回の申請・受給につながったと思います。
※受給の可能性が高くても、障害年金の申請に前向きになれず、申請をしないままのケースも少なくありません。

必要な方や周辺の方々に“障害年金”が届くよう、道東・オホーツク障害年金サポートセンターでは、ポスターやチラシで無料相談会をご案内しています。どうぞお気軽にご相談ください。